数年前に原宿の東郷神社の裏手にある図書館に行ったときに、利用者の声に図書館側から回答をしているコーナーがあった。最近でも多いと思うのだが、図書館が日中のホームレスのたまり場になっていることへの衛生面の苦情については、図書館の業界団体の決まりを引用して利用者を差別することにつながるので、相手がホームレスだからと言って排除はしないということを書いてあった。何割かは正論だが、ホームレスは結核などの日常ではあまり見かけない感染症を罹患している場合があり、手すりや机、椅子などの接触個所や、空気の管理、場合によっては一般の利用客との分離をしなければ、図書館が感染症の媒介源になることは否定できない。いかんせん、きれいごとでは除菌も殺菌もできないので、全国的に対策をしないとまずいことになると思う。もう一つ面白い苦情があって、なんとこの図書館には当時地下に食堂があったのだが、そこの従業員がしじゅう喧嘩していてうるさい、うるさいばかりか喧嘩をした果てに注文した品物ができないなどと言ってくることもあるという香ばしい内容だった。これに対する図書館の回答は、職員への指導を徹底するという感じのものだった。これも突っ込みたい箇所満載なわけであるが、注文したものを出せないほどの職務がこなせないような異常事態だというのに解雇とか配置転換とかがない理由は何だろうか。職員採用の闇の部分とかがいろいろ絡んでいるのだろうか。そんな原宿の図書館も新しく建て替えて、今度の建物には食堂がない。あの人たちはどこへいったのだろう。
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